福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.127(H11/1999.7) -032/042page
一ジマップを書かせた。子どもたちは、1年間を振り返り、思い出に残ることをたくさん記入していた。また、同じように「できるようになったこと」を記入させたが、画用紙いっぱいに書き込んでいた(資料5)。この後、子どもたちは完成したイメージマップをもとに、1年間の思い出をアルバム、新聞、図鑑などにまとめる活動を行った。イメージマップを作成していたことで、どの思い出をまとめるのかを簡単に決め、作品づくりに取り組むことができた。また、途中で活動が滞った時に確認したり振り返ったりするときにも効果的であった。
このように、イメージマップは情報の収集・整理・焦点化に役立ち、表現活動を行う際に有効であると考えられる。4 研究の視点4について
(1) 意 図
これまで生活科の評価においては、子どもの思考を活動中のつぷやきや表情から見取ったり、子どもの発言や作文などからとらえてきた。しかしながら、思考とは、子どもの内面で生じる働きであるため、子どもがどのように考えを進めていったかを推量するのは難しいことである。
そこで、イメージマップを活用して、子どもの思考の広がりや深まりを見取ることを試みた。
(2) 調査研究の実際
「あきとあそぼう」の単元終了時に「あき」というテーマで、先に書いたものに付け加える形でもう一度イメージマップを書かせてみた。
作成された一人一人のイメージマップを見ると、秋についてのイメージの広がりや深まりを見取ることができる。例えぱ、資料6の子どもは、花やざりがにが少なくなってきていることを書いており、季節の変化を様々な角度から気付いていることが分かる。また、資料7の子どもは、「きれい」「冷たい」「おいしい」という表現から直接対象にかかわったことや子どもの