福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.127(H11/1999.7) -035/042page

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る装置である。この測定値から、回路の接続と明るさとの相互関係をつかめるようにした。

図2 電圧測定確認装置
図2 電圧測定確認装置

3  故障発見練習装置
 簡単な電気回路の故障原因を回路計で見つける装置である。回路計の測定値と故障原因との因果関係をつかめるようにした。
 故障箇所を異にする8種類の故障発見練習装置は、裏側からも配線は見えないようにした。

図3 故障発見練習装置
図3 故障発見練習装置

故障内容
故障1…導線の断線(1) 故障5…スイッチの故障
故障2…電池の消耗 故障6…導線の断線(3)
故障3…豆電球切れ 故障7…ソケット内部の断線
故障4…導線の断線(2) 故障8…回路の短絡

4  アイロン故障発見装置
 アイロンの回路展開板に故障を起こすスイッチを取り付け、スイッチがどの部分の故障を起こすのかを見つける装置である。実物のアイロンでは、短絡や感電などの危険を伴うため、発熱体の代わりに豆電球が点灯するものにした。これまでの学習と関連付けて総合的に考えることができ、確かな知識と技術が獲得できるようにした。
故障内容
スイッチ1…パイロットランプの故障(断線)
スイッチ2…発熱体の故障(断線)
スイッチ3…自動温度調節器の故障(断線)
スイッチ4…電源コードの断線
スイッチ5…屋内配線の断線(停電)
スイッチ6…アイロン回路の短絡(ショート)
スイッチ7…漏電(絶縁不良)

図4 アイロン故障発見装置
図4 アイロン故障発見装置

3 授業の実践
(1) 実習は、グループ単位で行い、グループの中では、回路計を操作する順番を決め、生徒全員が操作できるようにした。
(2) 回路計の目盛りの読み等を学習した後、名装置を次のように活用した。
1  導通試験練習装置を活用した実習
 グループ内で、結線し問題を出す生徒と回路計で導通を確認する生徒に分かれ実習を行い、回路計の基本的な操作技能を習得した。
2  電圧測定確認装置を活用した実習
 「直列回路よりも並列回路が明るい」「直列回路ではワット数の高い方が暗い」という予想に反する現象の原因を、生徒は推論した後、回路計で電圧を測定し、明るさの違いを電圧と関連付けて数量的に把握した。
3  故障発見練習装置を活用した実習
 実習前に考えられる故障の原因を話し合った。グループごとに予想に基づき、回路計で点検・測定し、故障の原因を分析的に判断した。
4  アイロン故障発見装置を活用した実習
 順番に従い、1人ずつ回路計を操作して測定した。測定結果について、グループ全員で考えを出し合い、総合的に判断して、故障原因をつきとめた。


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