福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.131(H12/2000.11) -011/042page

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主体的に学び、個性的に考え、
 創造的に生きる生徒を育成する指導法の工夫

〜地域の素材や人材を生かした選択教科の学習を通して〜

双葉郡楢葉町立楢葉中学校

I 研究の趣旨

1 学校教育の今目的課題から

今日、子供をとりまく環境は、少子化、情報化の進展、価値観の多様化などにより大きく様変わりし、子供自身が急激な社会の変化の中で、自ら学び、考え、判断するなどの生きる力を身に付ける必要があるといわれている。しかし、子供の発想や生き方が画一的になっていることや子供の生活体験の場が少なくなり、子供同士・子供と大人のコミュニケーション不足が指摘されている。

このようなことから、これからの学校は、子供の個性を伸ぱし、豊かな心をはぐくむため、家庭や地域との連携を十分に図り、特色ある開かれた学校づくりを推進していくことが急務と考える。

2 教育現場の具現化から

学校教育目標
○ 心豊かな生徒
○ 自ら学ぷ生徒
○ たくましい生徒

教育目標具現化の基盤には、重点目標「何事にも自分なりの課題を持って学習(生活)する生徒」の育成がある。特に、生徒が自分なりの課題を持ち、それを主体的に解決しようとする態度が大切であると考える。そのためには、「教えられる」教育から「学び方を学ぷ」教育への質的変換を図り、学ぷことの楽しさや成就感を体得させる必要がある。そして、基礎学力の定着を図り、個性を生かす教育の充実に努めていかなけれぱならない。

そこで、学習を発展させる上での地域の素材や、学習を支え深めてくれる地域の人材を活用する上でもっとも効果的な時間を選択教科ととらえ、その中で生徒が主体的で個性的で創造的な生き方を学ぷことができれぱと考えた。

3 生徒の実態から

教育課程評価委員会の中で、授業中に積極的に自分の意見を発表したり、諸活動に率先して取り組んだりする生徒が少ないなど「学習・生活課題への主体的な取り組みや自己解決力が不足している」という本校生徒の実態が明らかになった。その反面、学年が進むにつれて活動内容や手順を理解することで、意欲的に取り組む生徒が多くなっていることも事実である。

これらのことから、地域の実態や生徒の特性等に即した選択教科を開設したり、課題設定、学習内容、指導方法、評価について工夫改善を図り、作業的・体験的な学習・課題解決学習などを計画的、系統的にと取り入れた学習活動を展開することで、本校生徒のよい面を伸ぱしていきたい。


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