福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.131(H12/2000.11) -019/042page
(A…話し手の生徒、S…聞き手の生徒)
A : I’m going to tell you about my favorite thing.First,I like music.My club is marching band club.Now it is hard and not so interesting.But I will study about music hard.Do you like club? S1 : Yes.
S2 : So,so.
A : Second,I like animals very much.I have two rabbits now.Do you have many animals?
S1:(しばらく無言の後)Yes.
A : What do you have?
S1 : I have a …亀ってなんて言うの。I have a turtle.
A : Thank you.I have two rabbits.One is black and another is white.Black one’s name is “KURO”.White one’s name is “MIMI”.I like rabbits very much.Rabbits are very cute.(少し間をおいて)
A : third,I like winter.Do you like winter?
S3 : No.
A : Why do you ….(ちょっと考えて)Why?
S3 : Winter is very cold.
A : Me,too.I like winter because winter is snowy.It’s white.I think white is holy and cute color.I like it,too.That’s all.Thank you very much.Do you have any questions?
S1,S2 : No.
(2) 考察
[1] 指導計画の工夫
事前と各ステージ終了後の意識調査から、「話すこと」に抵抗感を持つ生徒が徐々に減ってきたことが分かった。また、ステージIII終了後には、すべての生徒が「話すこと」が上達していると感じていたことから、段階的に取り組むように工夫した成果が見られた。次は、授業者の反省である。
・今回のように、授業の一部分を、一定期間を通して一つの目標を持った活動にあてることは大変有意義であった。生徒たちも、「話すこと」に大変自信を持つことができた。 [2] 練習活動の工夫
各ステージ終了後の意識調査によると、ステージI、IIのステップ2の活動によって、各重点項目への意識が高まった。また、ステージIIIでは、ワークシートによって満足できるスピーチを作成できた生徒が多く、中でも、話す活動としてのステップ3においては、相手にうまく対応し、明確なスピーチができる生徒が増えてきた。このことから、特に重点項目を練習する機会を設けたことは、生徒の意識やそれぞれの項目を高める上で役立った。
[3] 「話す力」をとらえる方法の工夫
各ステージのステップ3の活動をグループで録音し、それを聞いて改善点を確認し合った。また、教師もそれを聞いて、個人的に指導を行った。授業時間内ではつかみきれない生徒の様子が把握でき、指導に生かされた。
3 実践をふりかえって
○ 今回の取り組みによって、生徒に「話すこと」に対する苦手意識をやわらげ、自信を持たせることができた。また、相手の話に対応する力が付き、内容のあるスピーチができた。指導計画を工夫し、継続的・発展的な活動を行えば、より一層の効果が期待できると考えられる。
○ 重点項目の練習によって、それらに対する生徒の意識は高まった。練習期間を確保し、集中して取り組むことによって、着実に定着を図ることができると思われる。また、「書くこと」と関連させることで、自分の誤りを確認し、正確な英語を身に付けさせることができた。
○ 活動を録音することで、教師が生徒一人一人のよさに気付き、それを指導に生かすことができるとともに、生徒自身が改善点に気付き、それを意識して練習に取り組むことができた。
<参考文献>
1)「楽しい英語授業Vol.12」
明治図書(平成9年)
2)島岡丘、鳥飼玖美子:「リトルスター英絵辞典」
小学館(平成5年)
3)島岡丘:「カナ活用英語のリズムとレダクション」
洋販出版(平成9年)