福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.131(H12/2000.11) -020/042page

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連載コーナー

崩れる学級

〜はなれる心・つながる心〜

教育センター教育相談部

130号 小学校低学年の事例
131号 中学校の事例
132号 小学校高学年の事例

*登場する人物は、すべて仮名です。

1 清水先生の2年目 〜はなれる心〜

清水先生は教職2年目の社会の先生です。今年度初めて学級担任になり、2年2組を受け持っています。夏休みも明け2学期もしぱらく過ぎましたが、清水先生ににこやかな表情が見られず、暗く沈みがちな生活が続いていました。

そんなある日の社会科準備室。清水先生は今日の学級の授業を思い出していました。

清水: 中山君、中山君、起きなさい。
中山: ちっ、何だよ。
清水: 授業中寝ないように。きちんとしないとみんなに迷惑だよ。
中山: どこが迷惑なんだよ。
清水: どこが迷惑って…、今現にこうして授業が中断してるじゃないか。
中山: へっ、おもしろくねえ授業しやがって、ごちゃごちゃうるせえんだよ。
清水: うるせえ、って…。
和泉: 先生、いいじゃないですか。静かにしてるんだから。(ハハハ…)
佐藤: そうです。授業進めて下さい。(フフフ)
清水: そ、そうか。じゃあ授業にもどろう。
和泉: それじゃ、私も寝ようかな。(ハハハ…)
清水: ……。

注意に反抗する生徒、あげあしをとる生徒。その周りでニヤニヤしたり、シラッとしている生徒たち…。

「ほんとにあの清水はダメだよな。」
「まったく、男のくせに全然頼りないんだから。
小声で話す生徒の声が、学級のいたるところから聞こえてきました。

「何とかしなけれぱ……」、そう思えぱ思うほど歯車が逆に回っていくように感じる日が続いていました。他の学級での授業も何となくうまくいきません。清水先生はこれからの日々を思い、以前にもまして気が重くなり、胃が痛んでくるのを感じていました。「何としても授業は進めなけれぱ……」、気持ちを切り替えて学習プリント作りを始める清水先生でしたが、次から次へと浮かんでくる不安に作業は一向に進まず、時間ぱかりが過ぎていきました。

2 教頭と学年主任〜仲間の対応〜

教頭: 最近、清水先生の学級の様子はどうですか。
学年主任: ええ、実は、どうも生徒に振り回されて、授業が進まないことがあるようなんです。
教頭: ……そうですか。

教頭と学年主任は、清水先生に何かと励まし


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