福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.131(H12/2000.11) -030/042page
し、電気の流れをモデル化し筋道立てて考える活動を取り入れた。
この授業により、配電線や屋内配線のしくみ、死線と活線、漏電による感電事故と漏電遮断機の役割、アースの必要性などへ学習を発展することができた。
この装置は、100Vの電源で発光ダイオードを点灯させる回路を実験しながら設計するものである。
テーブルタップにパイロットランプとして発光ダイオードを接続するときに、直列か並列かの接続方法や電流を小さくする方法等の疑問が生じる。そこで、この装置を使って、接続の方法を確かめ、5種類の抵抗器を接続して、電球の明るさの変化から電流の大きさを把握する実験を行った。その際、オームの法則などを適用し、電気の流れを筋道立てて考える活動を取り入れた。その授業により、電気回路をはじめ抵抗器や半導体についての学習へ発展することができた。
この装置は、電気機器を電源に差し込んでいるだけで流れる電流を測定するものである。
製作したテーブルタップを電源に差し込むだけで、発光ダイオードが点灯する。この点灯に要する電気が無駄ではないかと疑問が生じる。
そこで、この装置を使って、普段電源を抜かない電気機器が消費する電力を調べ、待機電力の大きさを数量的に把握する活動を取り入れ、その後に中間スイッチの取り付けを行った。この授業により、電気の有効利用から発展して、環境問題にまで学習が広がった。
3 研究のまとめ
(1) 教材の科学的な思考の要素に対する評価
グラフは、それぞれの教材を活用することによって、着目した科学的な思考の要素が、どの程度働いたかを生徒の評価により、調査した結果である。