福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.136(H14/2002.7)-014/036page

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うであったかを話し合う場をあらかじめ決めておくと、保護者は安心します。

2.「保護者相談の7ステップ」を生かした相談例

では、「保護者相談の7ステップ」を意識した相談例を見てみましょう。青山先生とあきら君の母親との2度目の相談場面です。

青 山 お母さん、お忙しいところをお越しいただいてありがとうございます。
母 親 こちらこそ、先日はお世話になりました。
青 山 あきら君は、給食当番のときおかずを上手に分けていましたよ。家庭での最近の様子はいかがですか。
母 親 それが、ちっともよくならないのです。
きのうも、……………。
 
 母親は、しばらく愚痴をこぼしました。青山先生は、母親の話を頷きながら聞いていました。
  (※ ステップ1 合わせる)
保護者相談
 ころ合いを見計らって、青山先生は、ロを開きました。
   
青 山 あきら君のことを一生懸命に考えているのですね。ところで、お母さんは一番何を問題だとお感じですか。
 
  (※ ステップ2 ニーズを確認する)
   
 母親は、一瞬話を止めて考えました。
   
母 親 そうですね。あきらのだらしないところでしようか。
青 山 だらしないというと、具体的にはどんな行動でしょう。
母 親 宿題もやらずに、テレビばっかり見ているのです。宿題をやらないで寝てしまうこともしばしばです。それに、朝、起きるのも遅くて、何度声をかけても起きなくて困ってしまいます。
青 山 お母さん、1つにしぼって話をしてみましょうか。お母さんとしては、どちらがお困りですか。
母 親 言われないと宿題をやらないことです。
青 山 なるほど。宿題のことであきら君の行動がどうなればいいですか。
 

  (※ ステップ3 ゴールを確認する)

   
母 親 ぐずぐすしないでやってほしいけれども。
青 山 ぐずぐずしないというと、具体的には。
母 親 帰ったらすぐに宿題を終わらせるといいですね。

青 山

帰ってすぐに宿題を終わらせることが目標ですね。
母 親 私の育て方が悪いばかりに、ぐずぐずした子になってしまって……。先生にもご迷惑をおかけしてしまって申し訳ありません。
青 山 ご家族は原因ではありません。
 
(※ステップ4 保護者を支える)
   
  その時々であきら君の幸せを願って子育てをしてきたのでしょう。宿題は、学校の問題でもある訳ですから、あきら君にとってよい方法を一緒に考えましょう。
母 親 ありがとうございます。そう言ってもらえると、なんだかほっとします。
青 山 ところで、あきら君のよさって何でしょうね。
 
  (※ステップ5 リソースを見つける)


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