福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.136(H14/2002.7)-022/036page
を味わうことができた。(以下アンケート、資料3参照)
イメージマップの事前と事後の変容や感想(資料4参照)から、北山の自然への気付きが広がったと言える。また、「知っている北山の自然」のアンケートの変容からも、自然への関心が高まったことがうかがえる。
A 探検活動における自然への出会わせ方について
「あきコーナー」(資料1参照)を単元導入前から設置し、関心を高めることができた。また、季節の変化を感じ取る手立てにもなった。
活動に入ってからは、必要な材料、用具などを常時置いたことによって、休み時間にも活動が継続した。また、探検の場を、豊富に自然の材料が得られ、しかも学校から近い「どんぐり山」にしたことで、繰り返し訪れることができ、「どんぐり山」への愛着を持つことができた。B 気付きを広げる支援について
活動に没頭する中で、児童の気付きはどんどん広がっていった。また、発表会で自らの思いを伝えることを通してそれらの気付きを深めることができた。そして、その過程における教師の問いかけ、共感、賞賛、紹介等の手立ては児童の気付きのよさを自覚させるのに有効であった。
X 研究のまとめと今後の課題
1 研究のまとめ
(1) 児童一人一人の思いをとらえ、その思いがかなえられるように支援することで児童の意欲は高まり、活動が発展した。自分が関わった自然が、その児童にとっての北山の自然となった。
(2) 自然との出会わせ方を工夫して探検活動を行ったことにより、意欲が高まり、探検後の活動も発展した。一か所で繰り返し深く関わったことで、その場所への愛着を持つことができた。
(3) 気付きを広げる支援は、児童の満足感や充実感を味わわせるのに有効であった。
2 今後の課題
(1) 児童の気付きを広げる根底となるのは、具体的な活動と体験である。児童が活動に没頭できるような支援をこれからも心がけていく必要がある。
(2) 1年生や担任以外の先生方との関わりによって、活動が深まった。これからは、地域の方とのふれあいを積極的に取り入れていきたい。