福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.137(H14/2002.11)-014/036page
講座受講者の感想
「小学校総合的な学習の時間」を受講して
南郷村立南郷第二小学校 教諭 博 多 弘 泰
「小学校総合的な学習の時問」の講座を終えて次の日、私が担任する4年生の総合的な学習の時間の研究授業がありました。講座に参加する前は、どこか迷いのようなものがありましたが、すっきりとした気持ちで研究授業を迎えることができました。
総合的な学習の時間に関しては、文献を読んだり、先進校の授業を参観したりするだけであったため、実践する上での総合的な学習の時間の在り方や進め方に関して分からない点がたくさんありました。そのため、本講座がタイムリーな機会となりました。
講座内容は、実践例を示しながらの講話や講義、先進校の先生方との本音での協議、KJ法の体験・イメージマップを活用した活動計画作り・クロスセッションなどの演習活動がありました。これらの内容が大変分かりやすく、今後の総合的な学習の時間を進めるにあたって、すぐに生かせるものであったため、大変貴重な体験となりました。また、研究授業をする上での迷っていたことも解決することができました。
二日間という短い期間でしたが、内容的に大変濃い講座となりました。また、改めて総合的な学習の時問の奥深さとともに、楽しさを知ることができました。今後、本講座で学んだことを生かしながら、子供とともに作り出す喜びを味わうことができるような総合的な学習の時間を進めていきたいと思います。
福島市立福島第二小学校 教諭 小 川 尚 子
国際理解教育を専門とする佐藤先生からは、総合的な学習の時間における英語活動について講義があり、英語学習の新たな視点として「活動にことばをのせる」ことについてご教授いただいた。
「活動にことばをのせる」とは、学習活動にマッチする英語表現を子供たちが、活動の中で習得していく学習方法である。これまで英語学習を特異なもの、難しいものとしてとらえていた私にとって氏の考えは新たな指針となったばかりでなく、知識や技能を獲得するための英語学習というとらえ方から、活動を目的とし、知識や技能の習得を手段に据えた英語活動という考え方を知ることに繋がった。受講後、社会科で地域の特産物を学習するときに同時に英語を覚えたり、体育では体の動きにふさわしい英語表現の習得を試みた。その結果、必要なときに必要な語彙や表現を学ぶことができれば、子供たちは自然に英語に親しむことができるようになることをどらえることができた。
また、小学校の英語活動は、「スキルトレーニングではなく、コミュニケーションのための学習である」という氏の言葉から、総合的な学習の時間における国際理解(異文化理解・相互依存関係・グローカリズム・共生)のねらいを再確認するとともに、大上段に構えることなく英語学習が展開できることを強く実感することができた。