福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.137(H14/2002.11)-022/036page

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 ― 豊かな教育実践 


地域の教育力を生かした授業の改善


〜総合的な学習の時間を通して〜

石川町立石川中学校 教諭 芳 賀  徹

 

I 研究の趣旨

「総合的な学習の時間」のねらいである「自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力の育成」を図っていくためには、横断的・総合的な学習が必要不可欠であり、教師の指導のみならず、学校外の人材の協力が大切である。

また、時代の要請でもある特色ある教育、開かれた学校づくりを目指していくためにも地域の教育力を活用し、教師の意識の改革と授業の改善を図っていくことが必要であると考える。

親の多忙化、価値観の多様化、児童の生活状況の変化により、子供の体験が不足しがちである。そのため、家庭でも子供に様々な体験を積ませることは、なかなかできないのが現状である。教師にしても子供が学習してみたいことを全て体験しているわけではない。

地域に開かれた学校、地域と共に歩む学校にしていくためにも、授業の活性化を図り、地域人材の効果的な活用等地域の教育力を生かした授業のあり方について研究を深めていく必要があると考え、本研究主題を設定した。

 

U 研究の見通し

地域の人材を活用した教育活動を実践していく上で、以下の3点について取り組んでいけば、地域の教育力を効果的に生かした教育活動が展開でき、主体的に地域とかかわりながら学習する児童の育成が図られるであろう。

  @ 地域人材の計画的な活用と共通理解を図る場の設定
  A 地域教材・人材との出会いの工夫
  B 子供が主体的に地域にかかわっていく教育活動の実践

 

 

V 研究の概要

 (1) 地域人材の計画的な活用と共通理解を図る場の設定

@ 地域人材の計画的、効果的な活用の工夫
まず、ボランティアティーチャーを活用するにあたって、計画的に活用を図るために、ボランティアティーチャー活用のための手順、留意事項について共通理解を図ることにした。

また、地域の人材を計画的に活用していくためには、具体的な実施期日、人選、活用内容を明確にしたボランティアティーチャー活用計画書を作成していくことが大切であると考えた。
さらに、活用後には、実施報告書を作成してもらうことで、以後の活動において、さらに、改善を加えた活用が図られるようにした。 

A ボランティアティーチャーとの共通理解を図る場の設定
総合的な学習の時間にも教科学習と同様、単


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