福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.137(H14/2002.11)-025/036page

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〈3回目の交流〉
私たちのグループは、リレーをやりました。そのとき、更生園の人で、Aさんという人がいて、すごく足が速かったので、びっくりしました。でも、最後は、石川小のチームが勝ったのでよかったです。あと、更生園の人も喜んでいたのでよかったです。


〈考察〉

○ 交流を繰り返し行っていくことで、子供たちも徐々に意欲的になってきた。このことは、N先生の週案の反省からも読みとることができる。「総合的な学習で更生園と交流を深めている子供たちの一部が、是非うどん打ちに来てくださいということで、更生園の方を招待した。教師も考えてはいなかったことである。当日、その子たちは、更生園の人たちを温かく迎えていた。周囲の親さんたちも普通に接していた。総合的な学習により、子供たちも私たちも少しずつバリアが小さくなってきていると思った。
子供と教師が共に体験し、学ぶにとにより、教師も成長の喜びを感じることができた。

○ 子供も交流を繰り返すことにより、障害者を避ける気持ちが本当に少しずつではあるが、小さくなってきている。2回目の交流の時には、障害者の方の意外な面に驚き、健常者より優れた面もあることに気づいてきている。
また、更生園の人と交流することに喜びを感じるようになってきている。完全に「心のバリア」を取り除くことは難しいが、徐々に少なくなりつつあることは教師も子供も実感できた。

 

W 研究のまとめと今後の課題

 1 研究の成果

(1) 地域人材の計画的な活用と共通理解を図る場の設定

〈地域人材活用に関するアンケート〉
1. 地域人材の活用を図った活動をおこなって、教師側から考えて特に、メリットと感じたことは何ですか。
ア. 専門的な分野を子供たちに触れさせることができた。 88.2%
イ. 子供たちの興味関心に応じた支援ができた。
17.6%
ウ. 子供の意欲を引き出すことができた。
58.8%
2.地域の人材の活用を図って、教師自身どのような変化が見られましたか。
ア. 地域の方と積極的にかかわることができるようになった。 47.1%
イ. 授業が楽しくなった。 17.6%
ウ. 子供の変化が見とれるようになった。
23.5%
エ. 余裕を持って、子供に支援ができるようになった。 35.3%
オ. 忙しくなった。
11.8%
3.地域の人材の活用を図った教育活動を実践して、子供はどのような変化が見られるようになったと思いますか。
ア. 意欲的に授業に取り組む姿が見られた。
70.6%
イ. 積極的にボランティアティーチャーに関わることができるようになった。 29.4%
ウ. 授業内容の理解が深まった。
35.3%


○ 昨年度末に立てたボランティアティーチャー活用実践計画に基づき、見通しを持って実施できるよう2週間前に実施計画書を出していただいた。事前に計画を立てているため、先生方も余裕を持って子供の指導に当たることができるようになった。

○ 単元を通して、ボランティアティーチャーをお願いしてきたため、教師も子供も積極的に活用を図ることができた。また、T・Tの役割も兼ねる場合もあるので、教師も余裕を


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