福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.137(H14/2002.11)-029/036page
B 本時の意図
本時は、オペラに出会う最初の時間である。今までに経験のない音楽表現に出会うため、感動的な出会いをさせたいと考える。そのため、まず荘厳な合唱演奏を聴いて情景の想像をさせる。また、オペラの持つ総合芸術としての要素について、写真や図などの視覚に訴える様な資料の提示により生徒の興味を引き出す方法をとることにした。テレビなどで耳覚えのある曲やオペラのアリアや、バレエ音楽など映像やCDで提示し、次時に鑑賞するオペラの要素として盛り込まれていることを想像させたり、教師の演奏を提示し、意識を高められるよう考えた。〈検証授業U〉
@ 題材名 「オペラの魅力を味わおう」
A 本時の目標(6/6時間)
○ オペラの様々な表現を感じ取る。
B 本時の意図
本時は、オペラの様々な表現についてグループ活動での成果を発表し、「カルメン」を一つのオペラ作品として味わう時間である。前時までの学習で生徒たちは、「カルメン」の中で気に入った部分の演奏について演奏形態や場面設定について調べ、クラス全体へその音楽の魅力を紹介するための原稿を作成している。また発表の仕方やまとめ方についてグループごとに相談し、協力してすすめることができるよう配慮した。そして、オペラの魅力を楽しみながら鑑賞できるようにした。
2 検証授業の実際と考察
(1) 検証の観点
@ 魅力ある教材の選択をすることにより、生徒が主体的に鑑賞活動ができたかどうかを生徒観察からとらえる。
A 資料の提示の仕方や授業の展開の工夫により、鑑賞活動がより効果的に行われているかを、ワークシートの書き込みや、グループごとの紹介原稿からとらえる。
B 生徒が、期待感を持ちつつ、音楽を深く味わって聴いているかを、生徒観察やノートのまとめからとらえる。