福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-004/036page
― 「は・っ・し・ん」 〜 センターは今! 〜 ―
学校評価研究チーム
『開かれた学校づくり』の推進
〜学校評価システムの構築を通して〜
第136号(7月)において研究計画まで述べた。本稿では、研究の実際とまとめについて述べる。
I 研究の実際
1 本県の学校評価に関する現状
本県の全公立小・中・高等学校の学校評価の現状調査から次のことが明らかになった。
(詳細は、当教育センタ」Webぺージに掲載)
(1) 現状では、教職員による自己評価が大部分であるが、今後、開かれた学校づくりの推進にあたって児童生徒や保護者、地域、学校評議員等の意見・評価の重要性が認識されている。
(2) 「評価・反省実施上の問題」については、「適当な評価基準がない」「評価を計画、実施、分析する組織体制が整っていない」「評価のための時間がない」「計画、実践、評価のサイクルの意識が浸透していない」の意見が多かった。
さらに、今、求められる開かれた学校づくりの視点から、学校における反省・評価をより充実したものにするためには、現状の評価の内容、方法、組織、時間の確保等が不十分であるとの認識がある。
(3) 「評価・反省実施上の問題点」「開かれた学校づくりの推進」「よりよい教育活動の評価・反省実施」のどの質問の回答にも「教職員の意識改革や資質の向上」に関することが挙げられ、評価に関する教職員の意識改革を図ることの重要性が認識されている。2 学校評価システム案の作成
(1) 学校評価を行うにあたり、評価の意義、目的を周知し、教職員の学校評価に対する認識を高め、より深い理解を促すための資料「学校評価の概要」「学校評価Q&A」を作成した。
学校評価Q&A
Q1 学校評価とは何ですか?
A 学校評価とは、「学校が学校としての機能をどれだけ果たしているかを総合的・客観的に評価すること」ととらえます。
Q2 学校評価が見直される背景は何ですか?
A 「学校評価」は中央から地方への教育改革の流れの中に位置づけられています。その際のキーワードとして挙げられるのが、
○ 地域に開かれた学校
○ 地域住民の意向・参画・協力
○ 学校の説明責任
○ 学校の自己責任
です。そして、これらキーワードを支えるものとして学校評価が重要となってくるのです。学校経営・運営は教育課程の運営を中心にすえて行われるものです。
しかも教育課程は、地域や保護者そして子供たちの思いや願いが反映されるべきものであり、個々の教職員
(以下略)(2) 学校評価の具体的方法及び手順を明確にするとともに結果の活用と学校運営改善までの流れを明確にした。