福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-007/036page

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カリキュラム研究チーム


さまざまな調査を基にして「個に応じた学習指導」を実践するための基礎研究



 

I カリキュラム研究チームの研究の概要

各学校では、きめ細かな学習指導で基礎・基本を確実に定着させるとともに、一人一人の個性や能力を最大限に伸ばし、確かな学力の向上を目指して、「少人数学習指導」や「習熟度別学習指導」等に取り組んでいる。このような学校の取り組みを支援するために、カリキュラム研究チームでは、A、B2つの班を組織して上記のテーマについての研究を行った。

研究A班においては、各学校におけるこのような取り組みの状況について調査・分析し、これまでの取り組みについて検証した。

また、研究B班においては、「個に応じた学習指導」の充実のための学習到達度調査の方法やその分析の仕方について研究し、それを生かして、確かな学力の向上を図るための基礎研究を行った。


U A班の研究

研究テーマ
〜「個に応じたきめ細かな学習指導」の実施状況とその指導の在り方について〜

1 研究の趣旨

福島県では、国の第7次定数改善計画並びに本県の年次計画に基づき少人数授業対応教員を配置している。また、各学校でも様々な工夫等を行い、「個に応じたきめ細かな学習指導」に取り組んでいる。今後、これらの成果や課題を基にして、各学校では、なお一層「個に応じたきめ細かな学習指導」の充実を図っていくことが求められている。

そのため、「個に応じたきめ細かな学習指導」の実態を把握するとともに、児童生徒と教師の意識に関する調査・分析を行い、「個に応じたきめ細かな学習指導」がさらに効果的に行われるための学習指導の在り方について研究した。

2 研究の内容

(1) 「個に応じたきめ細かな学習指導」に関する調査とその考察
福島県内の全小中学校を対象に「個に応じたきめ細かな学習指導」の実施状況について調査し、その成果や課題について明らかにした。
(2) 児童生徒と教師の意識調査とその考察
「個に応じたきめ細かな学習指導」に関する全県調査を実施した結果、「児童生徒のつまずきが解消できた」、「学力が向上した」などの成果が見られた反面、「一人一人の児童生徒に十分に指導が行き届いていない」という指摘もあった。そこで、研究協力員の所属校の児童生徒並びに教師を対象に「学習に関する意識」について調査し、その課題を明らかにした。
《調査対象》
  ○ 小学校3校
   ・教師28名
   ・児童290名(4年〜6年)
  ○ 中学校3校
   ・教師16名
   ・生徒366名(1年〜3年)


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