福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-011/036page

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(2) 教材レシピの開発
各教科におけるコンピュータやインターネットを活用した事例紹介の要望に対応し、lTを活用したわかりやすい授業のモデルとして、地域コンテンツやインターネッ卜上の教育情報を活用する授業展開事例を教材レシピとして試作するとともに、授業実践を行い改善を図った。

教材レシピの開発

教材レシピとは、授業のための指導案、ワークシート、活用コンテンツの情報など、教師が教育用コンテンツを活用した授業実践を行う際に必要な授業に関する情報をコンパクトにまとめたものである。教師がデジタルコンテンツを活用した授業の見通しを持つことができ、さらに学校や生徒の実態に合わせて授業展開の工夫・応用ができるものとして教材レシピを位置づけた。

教材レシピで利用される教育用コンテンツは、ふくしま教育総合データベース、CEC教育用画像素材集、文部科学省が開発した教育用コンテンツ、インターネッ卜上にあるデジ夕ルコンテンツなど、学校から利用しやすい素材を対象とした。

(3) 新教科「情報」に関する実態調査
高等学校における教科「情報」の目標を達成するため、教育センターとしての「学校への支援の在り方」「授業担当者への情報提供の在り方」「研修の在り方」を検討するための実態調査を行った。その結果、次のようなことが明らかとなった。
@ 機器やソフトは計画的に整備されているものの、整備状況には若干差がある。
A 「情報教育」に対する理解が不十分である。
B 授業担当予定者は、教科「情報」の目標を正しく捉え実践しようとしているが、授業の実施にあたっては、大きな不安を抱えている。

3 成果と今後の課題

(1) 地域コンテンツの教材化
各市町村をはじめ関係機関の協力を得ることで数万規模の写真やビデオ類が収集できた。これらの地域素材は、テキスト、画像、動画等、素材ごとに分類し、デジタルデー夕に加工した。デジタル化に際しては、今後学校への配備が予想される電子黒板などで拡大表示しても品質が損なわれない高精細なデータ形式とするとともに、「ED1」「ED2」ロゴマークを付加し、教育活動での利用について制限を受けないよう配慮した。

「ED1」「ED2」ロゴマーク

今後は、外部協力者等の協力や支援を得ながら「ふくしま教育情報データベース」に蓄積された多種多様な地域コンテンツを教育利用の観点で整理・分類するとともに、授業の視点から学習内容と活用できる地域コンテンツの対応を整理するなど、教材として利用しやすい情報提供の在り方についても研究を深めていく必要がある。


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