福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-013/036page
学校評価研究チーム教育の現状調査
「学校要覧」から見た特色ある学校づくり
〜「学校要覧」に関する現状調査から〜
小中学校では、平成14年4月より新教育課程の完全実施がスター卜した。各学校では、新教育課程の実施による「特色ある学校づくり」を意欲的に推進している。
そこで、各学校が作成し、教育情報として発信している「学校要覧」の内容調査を実施した。なお、平成15年度より新教育課程を実施する県立学校については、教育目標のみについて調査した。1 教育目標
県内の公立小学校546校(分校を除く)、公立中学校242校(分校を除く)の「学校要覧」の内容を新教育課程の移行措置前の平成10年度と比較して調査した。
その結果、「教育目標」については、小学校では43.4%、中学校では34.7%の学校で教育目標の変更や一部変更を行っていた。(表1)
表1 (%)
県立学校については、平成14年度に記載されている教育目標の調査を行った。
教育目標の表記では、小学校の場合、総括目標、具体目標の順にそれぞれの学校の特色が読みとれるような工夫が見られた。2 特色ある学校づくり
学校要覧に「特色ある学校づくり」という項目を起こして、教育活動を簡潔に分かりやすく説明している学校は、小学校では14.8%、中学校では7.0%であった。(表2)
表2 (%)
各学校では、「特色ある学校づくり」を推進しているが、各学校の主体性が発揮されていくにつれて、この項目には、今後、様々に工夫を施した情報が盛り込まれるものと思われる。
3 地域との連携
学校が、家庭、地域との連携を図り、それぞれの教育力を発揮しながら「特色ある学校づくり」を推進していくためには、地域との連携を強化することが大切である。そのことをはっきりと校務分掌組織などに、従来の「渉外」(係)等に代わり、「地域連携」「学社連携」などの名称として打ち出している学校が見られた。(表3)これらの名称は、小学校では12.1%、中学校では7.9%の学校で校務運営組織図に位置づけられており、今後さらに重視されてくるものと思われる。
表3 (%)