福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-023/036page
起した。2つめは掲示板の設定である。算数の授業に関する疑問や悩みをどこにも相談する場がなく、困っている人は多いと思う。そこで、掲示板を通して互いに数学について語り合い、深め合いたいと考えた。そして、広く日本中の教師たちのネットとなればと考えたのである。
2 Webぺージの活用の仕方について
@ 授業からの発展
単元ごとに指導計画を立てて、その単元の中で、ポイントとなる算数の面白いネタを授業中に短時間(数分)で扱い、まいておくようにする。問題提示である。そして、解説はWebを見るようにする。例えば[○÷7]の計算である。
1÷7をするのは数分で終わる。更に2÷7、3÷7…、と計算をするうちにその計算の面白さに気付くであろう。
このように、授業中に少しずつ問題提示をしておき、解説はWebを見る。これを一度行うと、1つの話から、さらに次の話にも広がることが期待できる。平行の学習では、教科書の平行の定義は【1本の直線に垂直な2本の直線】とあるが、箱(直方体)でこれを説明すると矛盾することに気付く。このように、定義にまでさかのぼって考え、より高度な内容に高めることが可能である。
A チャレンジ問題からの発展
週一回行っているチャレンジ問題そのものが、子どもたちへの問題提示としている。例えば、
11×11=121
111×111=12321
1111×1111=1234321
逆に、○○○×○○=1111、こんな問題を提示するだけで、面白いことに気付くはずである。
すると、もっと続けてみたらどうなるだろう?他にもやり方があるかもしれない。そういう思いを大切にし、自ら進んで学び発展できるようにした。
B 算数だよりからの発展
授業に出た話題はどのクラスでも話題になるわけではない。そこで、算数だよりを発行し、広く学年全体に知らせるようにした。そして、家庭においても算数の楽しさ、面白さを話題にできるようにする。そして、もっとためになるお薦めのサイトを紹介し、家庭でもインターネットを活用するように、その効果を強調した。
V 成果と今後の課題
1 成果
授業中の発展問題の提示、チャレンジ問題、算数だよりなどの活動を通して算数の不思議さ、面白さを少しずつ伝えていくことはできてきた。そのため、まだ学習していない内容が問題に出たときにも、「これはあれと似ている」「同じように解ける」という声が聞こえるようになり、発展的に考えたり、算数を楽しんだりする姿が見られるようになった。
2 今後の課題
ネットヘ発展させる手だてはできてきたが、実際にWebぺージに向かい、自由にぺージを開いて、進んで見るまでには至っていない。まずは実際に授業の中で、調べ学習を取り入れるなどして、その有用性や学ぶ楽しさを実感させる必要がある。
Webぺージを作成した目的の1つ、教師の助け合いの場としての活用だが、まずは、多くの先生方に紹介し知ってもらうことが必要である。そのためにいろいろなサイトに掲載されるようにし、広く公開していきたい。そして、より多くの人に活用してもらうよう、日々内容の充実を図っていきたい。
「ほくほく算数」ようこそ、算数の世界へ
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