福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-024/036page
「絵に表す」指導における個に応じた支援のあり方」
〜絵画指導個別支援型PC教材作成について〜棚倉町立棚倉小学校 教諭 吉 田 智
T 研究の趣旨
絵に表すことが楽しくなって欲しい。そんな願いを持って、PC教材を活用した「絵に表す」支援について考えてみた。自分の想いを絵に表すために、自分で項目を見つけ、表すためのヒントを検索していくようなソフトはできないだろうかと考え、ソフトの作成・活用について研究を進めることにした。
U 研究の内容
1 PC教材作成上の留意点と活用について
教材の作成段階のねらいや具体的な活動の場面について述べてみる。
(1) 教材の作成にあたり
このPC教材は、教育センターで開講している、情報教育研修講座において作成したものである。教材作成に当たってはじめに考えたコンセプトは次の通りである。このコンセプトを基に、作成に使用するソフトを相談したところ、「PowerPoint」が活用しやすいという助言をいただき、作成に取り組むことになった。
ア 児童の発想・表現の幅を広げるものにする。
イ あくまでもヒントとなるようにする。
ウ 短時間で検索できるものにする。
工 児童の思いに寄りそうものにする。(2) PowerPointを活用した教材制作の実際と活用方法
PowerPointのジャンプ機能を活用し、前に述べたコンセプトを基に作成に入った。
@ PowerPointの機能を活用して
できるだけ、卜ップぺージから検索できるように項目をそろえた。トップページに貼り付けたボタンをクリックすると、必要な情報のぺージにジャンプするという具合である。
A 表現方法・画材・用具の検索ぺージの作成
表現方法や画材・用具といった面からのアプローチと、「こんな感じが出したい」という子どもの想いに寄り添った面からのアプローチをぺージの項目にした。
例えば、「何に描こうか」をクリックすると画用紙の種類や、その他の画材、絵手紙などの紹介を選択できるぺージにジャンプする。
さらに選択していくとく画材等の紹介のぺージヘと進むようにした。
B 描画材についてのぺージの作成
鉛筆やペン、絵の具、クレヨンといった、一般的な描画材やコンテ・