福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.139(H15/2003.7) -006/036page
という「思考過程重視」の学習観を育てることが重要であると考える。
そこで、本研究は、オーセンティックな研究をするために、「学習観」、「学習方略」、「学力到達度」の関係について実態を調査し、分析研究することによって、「生きる力」の中の「確かな学力」の向上に必要な学習指導の手立てを考察する。
また、問題解決能力の程度を測るための総合問題の研究を行うとともに、その問題を通して、問題解決能力の実態を調査し、調査結果の分析研究を行う。
総合問題を採用するのは、複合的要因から発生する世の中の諸事象に対応し解決を図る上で求められる、認識力・洞察力・思考力・判断力等を測るには、教科横断的な総合問題に拠るのが至当であると考えるからである。
その際、問題解決能力に関連の深い「読解力」の程度を測れる作問も行う。
ここでの「読解力」は、単なる読解や字義の理解だけではなく、次の3点を重視する。
(1) 情報を正確に抽出する力
(2) 情報の特徴や構造を理解し、分類・整理する力
(3) 情報の持つ価値を自己の経験と結びつける力このような調査や分析研究を実施することによって、各学校において、児童生徒に学習習慣を身につけさせ、学力の質を向上させるための授業改善や「個に応じたきめ細かな学習指導」の充実に資する。
右の図は、今年度のカリキュラム研究チームの研究概要図である。
カリキュラム研究チーム研究概要図
「確かな学力」の向上を目指し、「個に応じたきめ細かな学習指導」の充実を図るための基礎研究
研究目標
児童生徒の「学習観」、「学習方略」、「学習到達度」の関連を学力到達グループごとに明らかにするとともに、総合問題の実施を通して、それらのグループの問題解決能力や読解力を分析研究し、「個に応じたきめ細かな学習指導」の手立てについて考察する。
研究内容
・標準学力検査の結果分析
・問題解決能力や読解力が測れる総合問題の作成と調査分析
・児童生徒の学習観と学習方略の実態調査と分析
学習習慣を身につけさせ、学力の質を向上させるための「個に応じたきめ細かな学習指導」の手立ての考察
福島県教育センター企画・研究グループ
カリキュラム研究チーム
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