福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.139(H15/2003.7) -013/036page
加藤先生のホームルームを廊下からのぞいていた川島先生は、生徒の反応に少し胸をなで下ろしました。同時のこのような取り組みを重ねていくことで、生徒は将来像を描けるようになるのではないか、そのためにも進路指導に「自己理解の援助」を取り入れることは大きな意味を持つのではないか、と改めて思いました。
【おわりに】
今回は高校生の進路指導について「自己理解の援助」に焦点をあてて考えてきました。
自己肯定感の高い生徒は、自分の持つ「資源」や長所をよく理解しているため、物事に対して自信を持って意欲的に取り組むことが出来ます。
従って自己肯定感を授業やLHRを通していかに高めていくかということが「進路指導」を進める上で重要なポイントになります。生徒の自己理解を促しつつ、職業理解や社会状況理解に役立つ情報を的確に伝える。親や教師は生徒に「考えさせる」だけではなく「一緒に考える」という姿勢を持つ。このようなことが将来像を描きながら進路を選択することができる生徒を育むためには大切です。
◇引用・参考文献
進路指導と育てるカウンセリング 國分康孝編 図書文化 エンカウンターで進路指導が変わる 片野智治編 図書文化 実践サイコエジュケーション 篠塚信編 図書文化