福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.139(H15/2003.7) -033/036page

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本Webを利用する児童
(図5)本Webを利用する児童

図の縮尺が大きすぎてほとんど参考にならなかったが、掛図用の福島県大地図は地形の特徴がある程度わかったために参考になった。
本Webを利用した児童は、ヒントを活用して、道路、地形(海、湖等)の特徴と掛図(福島県大地図)から、場所を特定できた者が出た。
掲示した3枚の写真の内、比較的特徴のはっきりした2枚(海辺、平地)は場所を特定することができたが、残りの1枚(山地)は特定することができず、次時以降の課題となった。

しかし、後日ある児童が本Webのヒントと交通網地図を見比べて、「国道400号を通る町村は、金山町、昭和村、田島町の3つであり、うち鉄道が通らないのは昭和村だけである。」という理由から、場所を特定することができた。これには担任が驚かされ、その子を大いに賞賛したということをお聞きした。身近に適切な情報があれば、3年生でも驚くべき発見をすることがわかった。

授業風景
(図6)授業風景

以下は研究協力者の感想である。

●研究授業の実際

(1) 子ども達は、クイズ感覚で楽しく学習していたように思う。ただ、情報が多すぎて情報を絞り込むことができずに終わってしまったグループもあった。
(2) 授業に役立つWebは、インターネット上に見つかるようになってきた。しかし、地域学習のWebはほとんどない。地域学習のWebは地域の教師が作っていかなけれぱならない。このWebは貴重な資料である。
(3) コンテンツの共有化で重要なのは、そのコンテンツを利用する教師から質問が出ないことである。他人が利用するという前提でコンテンツを作らなければならないと考える。よって、そこに行けばそのまま授業ができるように、指導案、ワークシート、写真などがそろっているとありがたい。
 
(研究協力者)福島市立福島第四小学校 冨田元久教諭

 

W 研究成果

(1) Webを開設することで、地域学習情報を共有する場ができた。
(2) 動的なWeb教材にすることで、読み取り難い情報をわかりやすくとらえさせることができた。
(3) 高精細な空撮画像は、地域学習の様々な活動場面で有効活用することができる。

 

X 今後の課題

最大の課題は、筆者が異動した天栄村がまだFKSに加入していないため、Webの更新ができないことである。
日本中に誇っていい素晴らしい教育ネットワークであるFKSへの参加校の増加を願うばかりである。

(1) 「ネットワークの特性を生かした体育用ソフトウェアの開発」『実践資料集』 福島県教育センター編 2002年9月
(2) Webを活用した地域学習の実践的研究『研究紀要』 福島県教育センター2003年6月第32集


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