教育福島0057号(1980年(S55)12月)-006page

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特集・福島県の文化

 

旧福島尋常中学校本館

 

旧福島尋常中学校本館

 

豊かな心を育てる県民文化の推進

近年「地方の時代」「文化の時代」といわれ、地方の主体性、独自性を持った自主的・創造物な文化活動が活発化するとともに、地域の伝統や生活に根ざした文化を再認識し、大切に継承・発展させていこうという気運が高まってきている。こうした県民の文化志向の高まりに伴い、地域と文化は今日的課題となり、人々の自主的な文化活動を地域に広げ豊かな地域づくりに結びつけていくため、文化行政の適切な対応が求められている。

昨年二月に、県民各界代表からなる「文化振興会議」からも提言がなされ多くの期待が寄せられているところである。

この要請に応えるため行政の全分野を文化的視点から見直しを行い、豊かな県民生活づくりのための文化行政を展開すべく、諸施策を講じているところであるが、県教育委員会では、

県民文化活動の促進

文化施設の整備

文化伝承の充実

を施策の三本柱とし、本年度は文化二年目として昨年六月に創設した(財)福島県文化振興基金の充実及び県民文化活動の拠点となる県立美術館・博物館整備事業を推進させるほか、文化保存助成事業の充実・強化を図り、文化行政施策の拡充に努めているところである。

以下本年度県教育委員会の実施した県民参加の各事業について紹介する。

 

芸術文化の振興

 

一 文化振興基金

文化振興基金は、松平県政の最重点事業の一つである文化振興施策の一環として、「県民の文化活動が自主的に活発に推進されるよう個人又は文化団体の活動を援助・奨励し、県民による自由で創造的な特色ある県民文化を振興する」ことを目的として、民法三十四条に基づく財団法人を昭和五十四年六月一日に設立したものである。

当基金は、当面三か年間で五億円の基本財産を造成することとし、県・市町村・民間に、出損をお願いしている。この結果、昭和五十五年十月現在の基本財産額は、四億六千六百万円余に達し、昭和五十五年度末には、四億八千万余円に達するものと期待される。

基金の事業は、助成事業と顕彰事業からなっており、助成事業は、

1)文化活動成果発表事業に対する助成

2)発表会等への参加のための事業に対する助成

3)文化団体の事業費に対する助成

4)文化財保護事業に対する助成

 

 

 


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