教師のための統計入門-133/233page

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が最小になるように直線 y=ax+b…………1) を求めることにするのです。前図より,ずれ di, は,

di=yi-(axi−b)

ですから、データの大きさが n であったとしますと,ずれの二乗の総和

このずれの二乗の総和が最小になるように a,b を定めるのです。(このようにして, a,b の値を求める方法を最小二乗法といいます。)

ここでは,結果だけを書いておくことにします。

最小二乗法

このようにして得られた a,b を係数とする直線 y=ax+b を, y の x への回帰直線といい, a を回帰係数といいます。

(注)この y の x への回帰直線は, x の各値に対する y の中心的傾向を示すものです。すなわち,同じ x の値 xi に対する y の値が, y1, y2…yk とあったとしますと,これらの点(xi, y1),(xi, y2)…(xi, yk)は,下図のように縦の直線 x=xi 上に並んでいるわけです。

yのxへの回帰直線

このとき, y1, y2,……yk の平均値を yi としますと,直線 y=ax+b は,点(xi, -yi)の近くを通るというのです。

なお,2)の式を1)に代入しますと,次の式が得られます。

y−-y=a(x−-x)

これは, y の x への回帰直線は,点(-x, -y)を通ることを示しています。

(例27) 次ページの(表12)から, y の x への回帰直線を求めよ。

(解) p130より

Σx=870, Σy=810


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