研究紀要27号 児童・生徒の学習能力の発達 - 070/082page
(4) 学習指導過程
第1時 ねらい―郵便を利用した経験を話し合いを通して,毎日の生活に深い関係があることを理解させる。
主な活動・内容 時間 指導上の留意点1.問題場面の分析によって,学習課題をとらえる。
(1) 話しあいによって,問題場面を構成する。
○ 年賀はがきについて話しあう。
○ 手紙やはがきを出したり,もらったりしたことについて話しあう。
○ T.P.シート,について,「何をしているのか」「どんなことが,わかるか」
話しあう。
(2) 問題場面を整理・統合する。
○ 郵便のことについて,どんなことを知りたいか話しあう。
(3) 問題場面の分析によって,学習課題を設定する。
2.学習課題の@について,話しあう。
@ なぜ,出したりもらったりするか。
A どんな,しゅるいがあるか。
B とどくまで,どんなしごとがあるか。
C どんなことを,めあてにしているか。
D そのために,どんなことをしているか。
(1) どんなときに出すのか話しあう。
○ 自分が出したときのことを思い出す。
○ 家の人が出したときのことを思い出す。
(2) どんなときにもらうか話しあう。
○ もらった時のことを考える。
(3) 話しあったことを,まとめる。
3.学習課題のAについて調べる。
(1) 集めてきた郵便を,分類させる。
(2) どんなふうに分ければよいか話しあう。
(3) TPシートについて,「何か」「どんなことがわかるか」話しあう。
(4) 分類したり,話しあったりしたことを,まとめる。
4.学習課題のBについて,予想をたてる。 15分
10分
10分
5分○ 導入的な役割として展開させ,
今後への学習の関心を持たせる。
○ 知りたいと思うことを発表させ,
その中から学習課題を設定させ
るようにする。
○ 学習課題をカードで提示する
ようにし,次時からの学習に発展
させる。
○ 到着までの所要日数を通して
遠くから来ていることや,離れた所
からでも正確に届くことに気づかせ
ておく。
○ 郵便物は前もって集めておくよ
うに話しておき,本時はそれを児
童に分類させる。
○ 持ってきた郵便物は,はがきと
封書,小包に分ける程度にし,
特殊なものとして現金書留,航
空郵便などが出れば封書の中で
さらに分けるようにする。
○ 転校した児童への手紙を教室
のポストに入れ,それが届くかとい
うことを,次時の学習のきっかけに
する。第2時 ねらい―郵便のとどくまでの経路について理解させる。
主な活動・内容 時間 指導上の留意点
主な活動・内容 時間 指導上の留意点1.きのう出した郵便は,どうしてそのままになっているのか話しあう。
(1) どうして,そのままになっていると思うか考えを発表する。
(2) どうすれば,「白石君にとどくのか」考える。
2.ポストに入れられた郵便が,相手の人にとどくまでに,どんなみちを通って行く
のか予想する。
(1) 校外学習で見てきたことについて話しあう。 5分
30分
○ 具体場面によって,予想をたて
られるようにする。
○ 見学した場面について話し合