研究紀要第74号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第2年次」 -006/137page
(3) 研修意欲を促す研修組織のあり方
課題 改善の方向 改善の具体策 配慮事項
問題点
学校の実態や個人の希望,特性をふまえて研修組織をつくることが難しい。 研修意欲を促す 研修組織は,ど のような手順・ 内容でつくれは よいか。
□校内研修組織の改善点を明確にする。 【1】全職員から校内研修組織につ いての反省をとり集約する。 ○次のことがらについて反省する。
- 実態に適合した研修組織であったか。
- 人間関係はどうであったか。
- リーダーはどうであったか。
- 具体的な分担内容はどうであったか。
これらの関連について,改善点や努力点な ど具体的な課題についてあげさせる。
□校内の研修組織図をつくる。 【2】職員の実情や反省を生かして 研究主題に合った研修組織図をつくる。 ○集約された反省をもとに,部門や係の必要 性を検討し,職員の実情も十分に考慮して, 研究主題の到達目標に迫ることができるよう な研修組織図をつくる。 口部門や係について教師一人ひとりの希望を集約する。 【3】教師一人ひとりの希望する部 門や係についての分担領域を具体 的に集約する。 ○個人の適正についての自己評価をもとに, 研究教科,年令,性別,特技等を幅広くとら え,個人の希望を集約する。 □個人の希望や特性を考慮する。 【4】集約した個人の希望や能力適性を配慮する。 ○自分の適性を考えた自己診断にもとづいた 希望や他の校務分掌の分担内容等を全体的 に考えて,校長,教頭,現職教育委員会等の 立場から配置する。 ○希望の調整には,個人との話し合いも重視 する。
□校内研修組織の原案をつくり 提示する。 【5】個人の希望や 特性をもとに原案をつくり全体 に提示して検討を促す。 ○原案を提示するときには,次のことを十分 に説明する。
- 校務分掌全体との関係を考慮して分担したこと。
- 学校の実情に応じて,協働して研修に励 むことができるように分担したこと。
- 教師一人ひとりのニーズも考慮してリーダ ーを適切に配置したこと。
- 校内研修の推進にあたって有効に機能す る組織にしたこと。
○個人で十分に検討できる時間を与え,手順 をふんで研修組織をつくっていくようにする。