福島県教育センター所報ふくしま No.75(S61/1986.2) -006/038page
4.圧力の学習について
圧力の学習の順序については,条件の少ない方からはじめて.単位面積当たりの力が必要になるという方向にもって行ったらどうであろうか。
5.水の深さと水の圧力との関係を調べる水の深さと水の圧力との関係を調べる演示用装置として下記のようなものを試作したら実験の結果良好だったので参考にしていただければ幸いである。教科書では,円板の上におもりをのせているが,その円板を滑車を用いておもりで引くようにしたのでおもりはぬれない。
◎ 装置
・水槽(市販のもの 59×29×35cm)
・ビニール円筒
・塩ビ円板(厚さ2皿皿)
・戸車 2個
・その他 糸,定滑車,おもり各種,接着剤,ソフトピン,ビニールテープ,木材,鉄製スタンド,洋灯づり,ワセリン
円筒の直径は3.2cm,4.Ocm,4.8cm,ll.4cmのもので肉厚は3.5mmと4.0mmと比較的厚いものを用いた。厚いものの方が水漏れしにくいが細かいサンドへ−バーで平らに磨くことが必要である。
円板は,塩ビ板を円切りカッターで,円筒の直径より少し大きめに切りとり,その中心に洋灯つりを通した。なお水中での重さをゼロにするために市販のソフトピンを接着した。
円筒と円板の接面からは,どうしても少し水漏れするのでワセリンを塗って漏れを防いだ。ワセリンの粘性は,この太さの円筒では無視してよいようである。
直径11.4cmの円筒の場合,断面積は約100平方センチメートルになり,10cm沈めたとき円板に加わる力は約1kg重にもなるので,糸は丈夫なものを用いる。さらに戸車に糸を通し易くするため,先端の部分にホルマル線を結んで輪を作っておいた。
側面の戸車は,図1のような形のもので木ネジで簡単に取り付けるここができ,側面の戸車が底面から離れているのは,糸を通し易くするためである。
図1 水槽内の製作概要 図2 円筒と円板
図3 円板の側面図 図4 装置(測定前)